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MAGAZINE #82019.10.01

泡盛は香りと旨味のお酒

Awamori, the liquor with Aroma and Umami

沖縄のお酒といえば、泡盛に尽きるといえます。
泡盛の歴史は1400年ごろに遡ると言われますが、近年のブームにより古来の製法で造られる銘柄は少なく、大規模な酒造メーカーの物が多く出回るようになっています。
一方で、琉球泡盛の古来の製法を守りつつ進化をさせようという酒造メーカーもあり、その代表格としてHIRAMATSUが出会ったのが「崎山酒造廠(さきやましゅぞうしょう)」さんです。明治38年創業という老舗でありながら、600年変わらない泡盛の定義である「麹菌は黒麹菌のみを使う」「原料の米すべてを麹にする全麹仕込み」「醪(もろみ)仕込みは一回のみ」「単式蒸留酒で一回の蒸留」の4つを守り続けています。蒸した米を黒麹菌によって全麹にした後、その全量を一度に仕込んで一回だけ蒸留するのです。アルコールや糖分など、その他の添加物を一切加えない100%の天然醸造という極めてピュアなお酒と言えるでしょう。

この崎山酒造廠の銘柄「松藤」には黒糖酵母が使われ、黒糖由来の軽い甘さそして旨味が程よく加わり香り高く、フレンチにも合うとシェフも絶賛する逸品です。
「この松藤という泡盛は二代目の崎山起松とその妻であった藤子の名前から一文字づつを取ってつけられました」。
その由来からも家族の強いつながりが感じられる土地に根付いたお酒であることがわかります。

「HIRAMATSU GINOZA で飲んでいただける松藤は、この赤松藤という泡盛に松藤の古酒をブレンドし、より香りと甘みを引き立たせたものです」。
実際にHIRAMATSUのフレンチとの相性は抜群で、沖縄にきたらぜひこの泡盛・松藤とフレンチのマリアージュを楽しんでいただきたいというほど相性がいい。

伝統を守りつつ進化させること

崎山酒造廠の酒造廠を拝見すると、木製の三角棚、杜氏たちが丁寧に攪拌する甕など伝統的な製法にこだわっていることがよくわかります。一方で、温度管理や衛生管理などの徹底、コンピュータを使ったデータ管理など時代に合わせた進化も進められています。

「とは言うものの、一つ一つの甕の中の状態を杜氏たちが攪拌しながら、徐々に仕上がっていく原種との対話も重要です。麹の段階も気温の変化が激しい沖縄ですから、麹の気持ちを考えながらどう向き合って行くかは、人間にしかできないと思います」。

四代目の崎山和章さんは、大学で醸造を学んだ上で、さらに伝統手法を尊重するという崎山酒造廠ならではの作り方にこだわります。
奥様の淳子さんは、各地で泡盛を使った新しい飲み方の提案を行ったり、現地でワークショップを開いたりと、琉球泡盛の啓蒙活動も積極的に行っています。

「泡盛は健康にもよく、自然が育んだお酒です。この地を先代が選んだのも水の良さ気候の良さなど、自然環境が整っていたことも大事なことです。こうした環境で泡盛本来の造り方を守りつつ、新しい楽しみ方を見つけていただきたいと思います」。
沖縄でしか造られない地の酒、泡盛。本場で味わう泡盛の味わい、楽しみ方はストレートに始まり、多種多彩です。
これまでの泡盛=強いお酒のイメージを刷新するかのような崎山酒廠の一杯は、酒好きならずとも感嘆を禁じ得ないはずです。

HIRAMATSU GINOZAにはこの泡盛に魅了され、泡盛マイスターの資格を持ったスタッフがいます。シェフの一皿にふさわしい泡盛とその飲み方を提案する、泡盛マリアージュ。HIRAMATSU GINOZAでしか味わうことのできない、新しい食の楽しみ方をぜひ体験していただきたいと思います。

Text : マガジン編集部
Photo : Tsunetaka Shimabukuro

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