A Glimpse into Atami熱海の奥深さを覗き見る
熱海の奥深さを覗き見る
熱海というとどのようなイメージを持たれるでしょうか。温泉、花火、花街、海産物……。一般的なイメージと同様に、この街は文豪たちに愛され、数多くの名作が誕生した街でもありました。
川端康成、谷崎潤一郎、志賀直哉、太宰治、尾崎紅葉など枚挙にいとまがないほど。
その聖地の一つとして、ぜひ訪れたいのが市の中心部にある名邸 起雲閣(きうんかく)です。
特に谷崎は昭和17年から20年まで熱海に居を構え、その自宅で「細雪」を執筆しました。その後、一旦京都へ移住しましたがすぐに熱海に戻り、何度も転居するなどよほどこの地を気に入っていたようです。
温暖な気候というだけでなく、直近に迫る海、背後に広がる山々。起伏に富んだ地形とこの地に潜む歴史の重み。熱海が持つこれらの要素に加え、街を散策すると伝わってくる温泉地であり保養地でありながら、熱海という独特の文化がにじみ出ていることも作家たちを惹きつけてやまない要素だったのではと感じられます。
このように多くの文豪たちが愛した熱海には随所に明治、大正、昭和の面影が今なお色濃く残っています。尾崎紅葉の小説「金色夜叉」の貫一お宮の別れのシーンで有名な海岸、文豪が足繁く通ったカフェやレストランなどを探してみてはいかがでしょうか。


Photo: Masashi Nagao
※2019年10月1日公開 HIRAMATSU HOTELS「MAGAZINE #2」の転載です




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